「もはや経済一流ではない」

経済指標をチェックしている人はとっくに分かっていることで、今さらの感もありますが。


今回に限らず、大田経財相の発言には具体的な施策、アクションへの言及が殆ど無いんですね。
「今後も成長を続けていく枠組みはいまだに出来上がってない」という表現、まるで他人事です。
ただのメッセンジャーのような発言ばかり。


枠組みの中で頑張っていくのは国民一人一人です。
しかし、その枠組みを作るのを主導するのがあなたの仕事でしょう?と思うのですが。

大田経財相「もはや経済一流ではない」 国会演説で指摘
2008年01月19日06時02分

 大田経済財政相は18日の通常国会の経済演説で、「もはや日本は『経済は一流』と呼ばれるような状況ではなくなってしまった」と述べ、日本の経済力の国際的な地位低下を指摘した。その上で、「もう一度、世界に向けて挑戦していく気概を取り戻す」と、成長力の強化に力を入れる考えを強調した。


 大田経財相が根拠としたのは、06年の1人当たりの名目国内総生産(GDP)が、経済協力開発機構OECD)加盟国(30カ国)中18位に低下したことだ。比較可能な80年以降で最低の水準だ。


 演説では、日本がバブル崩壊後、不良債権など負の遺産の解消に追われている間に、中国やインドなど新興国が急成長したことも指摘。「我が国は、世界経済のダイナミックな変化に取り残され、今後も成長を続けていく枠組みはいまだに出来上がってない」と訴えた。


 大田経財相は演説後の会見で、「日本の10年後を考えると、しっかりと成長力をつけるための改革をしていかなければならない時期にきている。危機感からスタートしたい」と述べた。


[追記]
1人当たりの名目GDPの伸び悩みについては、為替レートの影響も大きいと思います。
1人当たりの名目GDPランキングの上位を占めるようになったのは、北欧諸国やユーロ圏諸国です。
この10年ほど、ユーロ、クローネはドル円以上に対円でのレート上昇が強い通貨です。
まぁ、金利正常化が中々できないのもまた日本経済の弱さと言うことになりますが。